アマチュア数学者の日記

とある大学で数学を学んでいます。専門は偏微分方程式です。高校野球、マラソン、カメラ、数学、etc...多趣味です。様々なことを書いていきます。

Laplace方程式⑮球におけるディリクレ問題part2

前回の続きです。

前回の記事はこちら↓

 

今日は、

u|_S=β(x)

を示します。

\frac{\partial G(x,y)}{\partial n_y}

を具体的に計算するために、

r=|x|,ρ=|y|,γ=(x,yのなす角)

と置きます。

\frac{\partial }{\partial n_y}\frac{\partial }{\partial ρ}であることに注意すると、

\frac{\partial }{\partial n_y} (\frac{1}{|x-y|}) = \frac{\partial }{\partial ρ} (\frac{1}{(r^2+ρ^2-2rρ cosγ)^{\frac{1}{2}}})

=- \frac{-(R-rcosγ)}{(r^2+ρ^2-2rρ cosγ)^{\frac{3}{2}}}

\frac{\partial }{\partial n_y} (\frac{1}{|x-y|})|_S = - \frac{-(R-rcosγ)}{(r^2+R^2-2rR cosγ)^{\frac{3}{2}}}

一方、Green関数の補正関数g(x,y)をで表せば、

4π \frac{\partial }{\partial n_y} g(x,y) = \frac{\partial }{\partial ρ} (\frac{1}{(r^2ρ^2+R^4-2rR^2ρ cosγ)^{\frac{1}{2}}})

=- \frac{Rr^2ρ-R^3rcosγ}{(r^2ρ^2+R^4-2rR^2ρ cosγ)^{\frac{3}{2}}}

4π \frac{\partial }{\partial n_y} g(x,y)|_{y\in S} = - \frac{R^2r^2-R^3rcosγ}{(r^2R^2+R^4-2rR^3 cosγ)^{\frac{3}{2}}}

=- \frac{-( \frac{r^2}{R}-rcosγ)}{(r^2+R^2-2rR cosγ)^{\frac{3}{2}}}

これらの結果を用いて、

\frac{\partial }{\partial n_y} G(x,y) |_S = \frac{1}{4π} \frac{1}{R} \frac{R^2-r^2}{(r^2R^2+R^4-2rR^3 cosγ)^{\frac{3}{2}}}

右辺はx\in Ω,y\in Sに対して定義された関数ですが、これをK(x,y)とかくことにします。

すなわち、

K(x,y) = \frac{1}{4π} \frac{1}{|y|} \frac{R^2-|x|^2}{|y-x|^3}

K(x,y)はディリクレ問題に対するポアソン核と呼ばれます。

これを用いると、

u(x) = \iint_S K(x,y) β(y) dy

と書けます。このuに対して、

u(x) → β(x_0)

x_0に関して一様に成り立つことを示します。

ます、が次の二つが成り立つことを示します。

(1)K(x,y)≧0

(2)\iint_S K(x,y) dS_y=1

K(x,y)の具体形と、|x|≦RからK(x,y)≧0は明らかにわかります。

一方、ディリクレ問題の設定を

u=1,β=1,\forall x \in Ω

としても一般性を失うことなく

u(x) = \iint_S K(x,y) β(y) dy

に適用できます。

そうすることで

\iint_S K(x,y) dS_y=1

が得られます。

今日はここまでにします。次回で証明を完結させます。