アマチュア数学者の日記

とある大学で数学を学んでいます。専門は偏微分方程式です。高校野球、マラソン、カメラ、数学、etc...多趣味です。様々なことを書いていきます。

Laplace方程式⑭球におけるディリクレ問題

今日は球におけるディリクレ問題のうち境界で0をとるとは限らない一般の場合についての解の表示を考えます。

まずは設定から。

Ω=\{x ; |x|≦R\}

S=\{x ; |x|=R\}

とします。

この球におけるディリクレ問題を次のように定義します。

\Delta u(x)=0

u|_S=β(x)

βは連続関数です。このような問題が与えられたときの解の表示を発見的に考察していきます。

前回と同じくG(x,y)

G(x,y)=\frac{1}{4π}(\frac{1}{|x-y|}-\frac{1}{4π}\frac{R}{\sqrt{|x|^2|y|^2+R^4-2R^2(x,y)}})

として用います。

x\in Ωを固定します。

前回示したように

G(x,y)=G(y,x)

なので、G(x,y)y\in Ω \backslash \{x\}において調和でかつS上で0となります。

また、補正関数g(x,y)は、y=xにおいても正則であることに注意すれば、

\forall v\in C^2(Ω) \cap C^1(\overline Ω)

に対して、積分表示

v(x)= -\iiint_Ω G(x,y)\Delta v dv + \iint_S G(x,y) \frac{\partial v(y)}{\partial n} dS_y - \iint_S v(y) \frac{\partial G(x,y)}{\partial n_y} dS_y

が得られます。

ここで今回のディリクレ問題の解uを置き換えると、

u(x) = - \iint_S β(y) \frac{\partial G(x,y)}{\partial n_y} dS_y

が得られます。

与えられた境界値βとすでに具体的に求められているGreen関数によってuが表示されています。

ここまでが発見的な考察になります。

以下、このuがディリクレ問題の解になっていることを確かめます。

まず、\frac{\partial G(x,y)}{\partial n_y}y\in Ωである限り、xの関数としてΩにおいて何回でも微分可能で、かつ調和になっています。

したがって、

\Delta u(x) = - \iint_S \Delta_x \frac{\partial G(x,y)}{\partial n_y} β(y) dS_y =0

\Delta u(x) =0

 

 

長くなったので今日はここまでにします。

次回は境界条件を満たしていることを確かめます。