アマチュア数学者の日記

とある大学で数学を学んでいます。専門は偏微分方程式です。高校野球、マラソン、カメラ、数学、etc...多趣味です。様々なことを書いていきます。

Laplace方程式⑬Green関数の性質

前回まで鏡像の方法を用いて、Green関数を導きました。

今日はGreen関数の性質を見ていきましょう。

まずは定義から。

 

定義(一般の領域に対するGreen関数)

Ωにおけるディリクレ問題

\Delta u(x)=0

u|_S=0

に対し、

\overline Ω × \overline Ω \backslash \{ (x,y) ; x=y\}

で定義されたがGreen関数であるとは、

以下の(1)~(3)を満たすことをいいます。

(1)G(x,y)\overline Ω × \overline Ω \backslash \{ (x,y) ; x=y\}で連続であること

(2)x\in S=∂Ω ⇒ G(x,y)=0

(3)G(x,y)- \frac{1}{4π} \frac{1}{|x-y|} = -g(x,y)

とおけば、g(x,y)\frac{\partial G}{\partial x_j}\frac{\partial^2 G}{\partial x_i \partial x_j}ともにで連続であって、

x\in Ωで調和。

さらに、ある定数Mに対し、

|g(x,y)|≦ \frac{M}{|x-y|}

が成り立ちます。

 

次に性質をまとめます。

 

Green関数の性質

(1)G(x,y)≧0

(2)G(x,y) = G(y,x)

証明

(1)については最大値の原理から自然に成り立ちます。

(2)について

Ωの中に台を持つC^1級の関数φ,ψを任意にとります。

u(x)=\iiint_Ω G(x,y) φ(y) dy

v(x)=\iiint_Ω G(x,y) ψ(y) dy

とおけば、u,vはどちらも調和で、かつ境界で0になります。

-(\Delta u, v)=-(u,\Delta v)

ところが、

-\Delta u= φ ,-\Delta v = ψ

なので、

(φ, v)=(u, ψ)

これを2重積分の形で表現すると、

\iint_{Ω×Ω} φ(x) G(x,y) ψ(y) dx dy= \iint_{Ω×Ω} ψ(x) G(x,y) φ(y) dx dy

右辺のx,yを入れ替えて、

\iint_{Ω×Ω} \{ G(x,y) - G(y,x)\} φ(x) ψ(y) dx dy

φψの任意性に注意すると、

G(x,y) = G(y,x)

となります。

 

次回からは、球におけるディリクレ問題のうち境界が0になっていない場合を考えます。