アマチュア数学者の日記

とある大学で数学を学んでいます。専門は偏微分方程式です。高校野球、マラソン、カメラ、数学、etc...多趣味です。様々なことを書いていきます。

沖縄の長男

この手の記事は結構いろいろなところで書かれているのですが、僕も書いてみたいと思います。このブログらしさを出すために、数学の教科書っぽく定義→定理という流れで書いてみます。

沖縄県は令和になったこの時代にも「家制度」的なものが残っています。厳密には家制度とは異なるものもあるのですが、昔からの伝統を守り続けているという意味においては同じです。最も沖縄に限らず、地方ではいまだにそのようなシステムが残っているのかもしれません。

どのような制度かというと、

①長男は仏壇を継ぐ

②長男は墓を継ぐ

③長男以外は仏壇や墓を継ぐことはできない

④何事においても長男は優遇される

大体こんな感じです。これくらいどこの地域でもあるわ!と思われた方も多いと思われた方も多いと思いますが、1つ1つの負担が他の地域とは比較になりません。

①~④まで1つづつ見ていきたいと思いますが、その前に沖縄の「親戚」の定義を確認しておきましょう。(何事も定義の確認は大事です)

定義(親戚)

沖縄では血がつながっていれば、親戚とみなされます。例えば、親のいとこの家族は当然親戚です。祖父母のいとこも、その家族ももちろんみんな親戚です。

 

この定義が、他の地域との違いではないでしょうか?普通血のつながりがあるといっても、祖父母のいとこの家族など知らない場合が多いのではないでしょうか。沖縄ではこれくらいなら普通に親戚です。すなわち何かしらの行事があれば当然集まりで顔を合わせる機会があります。

面白いサイトを見つけたので貼っておきます。

www.gajumo.com

このように沖縄では家系図がある家も珍しくありません。顔は見たことあるけど名前や自分との関係性を知らない親戚もたくさんいます。

定義を確認したところで、さっそく定理を見ていきましょう。

 

定理①長男は仏壇を継ぐ(継がなければならない)

解説

沖縄に長男として産まれたなら避けては通れない宿命です。特にタチが悪いのは、長男の長男「スーパー長男」と呼ばれる人です。僕が高3の頃授業である先生がこんなことを言いました。

先生「男子で長男の人手を挙げてくださーい」

  「この中で家に仏壇がある人は手を挙げ続けてくださーい」

  「女子のみなさーん!よく見ておいてくださいよー。」

  「今手を挙げている人はなるべくなら結婚しない方が良い人たちでーす。この人達

   と結婚するともれなく仏壇がついてきまーす。」

大体こんな感じだったと思います。沖縄では家に仏壇があるということは、何かにつけて人が集まるということ。盆や正月はもちろん、身内の不幸や結婚といったイベントの度に一族が大集合します。そうなると長男及びその嫁は接待をしなければなりません。先ほど述べたように親戚の数も桁違いですから、大量の料理、酒の用意をするのです。これが年に何回も発生します。これが原因で長男が離婚することも多いようです。

定理②長男は墓を継ぐ

解説

これは先の仏壇の話と似ています。しかし、沖縄の墓というのは少し特殊でして、親戚は全員同じ墓に入ります。先ほど言ったあの大量の親戚が。それゆえ、墓がものすごく大きくなります。こんな感じ。

oki-memorial.org

僕の実家のお墓は特に大きく、今1人暮らしをしている自分の部屋よりも大きなお墓です。そして、そのお墓の前に人が集まって宴会をできるスペースがあります。何に1回そこで親戚一同集まってご飯を食べたり、お酒を飲んだりする日があり(シーミーと呼ばれています)、もちろんその日は長男一家は準備に追われることになります。

定理③長男以外は墓・仏壇を継ぐことはできない

解説

基本的には長男以外の人が墓・仏壇を継ぐことはできません。なので長男は地元にいなければなりません。これが度々大きな問題を生むことになります。長男が県外に行ったっきり帰ってこないとか、墓・仏壇の管理をする気がない場合、親戚中から非難を食らう羽目になります(理不尽www)。そして、何か不幸が起こると、墓・仏壇の管理がなってないからだとまたしても非難されることになります。

定理④何事においても長男は優遇される

解説

お年玉の額も1番、何かあった際に1番意見が通るのも長男。義務が多い長男ですが、事あるごとに優遇されます。それだけは長男の特権かな。

 

僕はどうかって?

 

 

 

 

 

 

 

もちろん長男です。

 

 

 

 

 

 

 

ただ、次男の長男なので、いわゆる「スーパー長男」ではありません。それでも、大学を卒業して沖縄に帰る気がないといったら、周りの人から結構いろんなことを言われました。幸い親からは何も言われず、自由にして良いとのことだったので問題が深刻化しませんでしたが、周りの友人の中には親戚の反対にあった人もいたようです。時代は令和になりましたが、良くも悪くも沖縄では先祖代々受け継いできた伝統を守り続けています。