アマチュア数学者の日記

とある大学で数学を学んでいます。専門は偏微分方程式です。高校野球、マラソン、カメラ、数学、etc...多趣味です。様々なことを書いていきます。

数学の3分野

数学には大きく分けて3つの分野があります。

数学が発達するにつれて、このような分け方には意味がなくなってきていますし、分野にとらわれない理解が大切であることは自覚しています。また、これらのどの分野にも分類することができない分野も多くあります。しかし、数学という学問がどのような学問であるかを理解するには、このような形で分類することにも意味があるのではないかと思い、3つの分野それぞれの内容や特徴をあげてみたいと思います。

数学の3分野というと一般には「代数学」「幾何学」「解析学」を指すことが多いです。これらを順にみていきたいと思います。

代数学

代数とは集合に演算が入った組(集合をU、演算をRとすると、(U,R)のことです)を考察の対象にする学問です。例えば、整数の全体集合をZという集合を興味の対象としたとき、

・代数では整数同士で足し算や掛け算をしたときに整数の元になっているか?

・整数に演算の構造を入れたときに、ある構造とどのような構造が同じ構造を持っているか?

というところに、焦点を当てます。集合の中の動きを調べる学問ということもできるかもしれません。集合に演算が1つ入った群、2つ入った環、3つ入った体といった代数的構造を持つ集合などがあります。

幾何学

幾何学といえば図形の長さや角の大きさなどを調べる学問のイメージが強いように思います。高校時代に図形問題に苦しめられた方も多いことでしょう。高校数学で登場する幾何学は『ユークリッド幾何学』という幾何学です。基本的にはまっすぐな平面や空間の図形を考察の対象にしていました。大学以降の幾何学では、このユークリッド幾何学ではなく、微分幾何学だったりリーマン幾何学位相幾何学などのユークリッド幾何学とは異なる分野が研究の対象にします。例えば、微分幾何学では「曲がり方」を調べたり、位相幾何学は「やわらかい幾何学」と呼ばれ、伸びや縮みによって同じ形を作ることができるかといったことを調べたりします。

代数幾何や解析幾何などの学問もあり、他の分野とのつながりが強い分野でもあります。

解析学

解析は、極限や収束を扱う学問です。主に関数や数列などの変化を調べたりします。高校数学で学習する微分積分などもこの分野です。数学Ⅲで微分積分の楽しさにはまって、解析を専攻しようと数学科に来る人が結構いますが、別物です。εーδ論法などによって無限大や無限小をより厳密に扱ったり、ルベーグ積分などを用いて積分をより広く定義したりします。高校数学よりも厳密性にこだわる学問になります。また、物理学や統計学との関連が深く、数学が役に立つのを実感しやすい分野でもあります。

 

まとめ

以上のように数学には大きく3つの分野が存在します。ただ、どの分野も密接に関連しあっています。20世紀最大の難問といわれた「ポアンカレ予想」は当初位相幾何学的な解決策があると考えられていました。しかし、実際には微分幾何学という解析と幾何の両方の知恵を絞った分野の方法で解決されました。専攻を決める際には、自分の興味はもちろんですが、その周辺分野も積極的に学んでいく必要があるのかもしれません。(自分の戒めでもあります。)