アマチュア数学者の日記

とある大学で数学を学んでいます。専門は偏微分方程式です。高校野球、マラソン、カメラ、数学、etc...多趣味です。様々なことを書いていきます。

大学院の授業料支援制度が改悪されそうな問題

先日文部科学省から発表のあった高等教育段階の費用負担制度の件についてです。

 

端的にまとめると

・高校生、大学生(学部生)のうち、支援が必要とされる生徒・学生には個別に奨学や授業料免除等の支援を行う

・支援の対象は国立・私立を問わない

大学院生は対象じゃないよ

ってな感じです。なぜ大学院生は対象から外れたかというと、

「大学院に通う学生の年齢の大半の人は働いて自分で稼いでいるので支援とかいらないよね」

ってことだそうです。

こちらが文部科学省のホームページに載っている新制度の説明です。
www.mext.go.jp

 

僕は大学院に進学しないので、そんなこと知ったこっちゃないのですが、この制度はいろいろとマズい制度のような気がします。

現在の大学に対する交付金の支払い状況

そもそも近年大学の運営交付金が減らされている現状があります。国立大学では年に1%づつ運営交付金を削減されています。そうなった結果、国立大学はあの手この手でお金を集めています。例えば、企業と共同研究をするという名目で寄付金を募ったり、学内の余った土地を駐車場にして貸し出したりと。そして最終的には学費を上げることになると思います。実際に今年度から東京工業大学では学費が9万円値上げされました。

www.nikkei.com

そして、金を集めるだけでなく支出を減らす努力をしています。自分の大学では新しい教員を雇うのを控えたり、非常勤の講師を雇うのをやめたりしています。(これは某教授が授業中にぼやいていたことなので本当のことだと思います。)そうなると本来週に1、2回授業をしていた教授は週に3~4回ほど授業をすることになります。そうして研究時間が削られ、研究成果があがらないということになります。

そして、文部科学省は「日本の科学技術が低下している!」とか「若者の科学離れ」というのです。国を挙げて大々的に研究時間&研究者を減らす政策をしておいて、科学技術の低下を嘆いているのは見ていて滑稽なものです。

でもこの国にお金がないのも事実です。少子高齢化時代ですし、大学の運営交付金よりも優先すべきお金の使いどころもたくさんあります。

しかし、

なんと私立大学への私学助成金は増加傾向にあるのです。

「国を担う国立大学への交付金を減らして私立に回すのはけしからん」

なんて言うつもりは毛頭ございません。でも、それでもですよ、こういったらアレですけどはっきり言って何やってるかわからない大学っていっぱいあるじゃないですか。子供の数は減っているのに大学・学部の数は増え続けているのが現状です。

なぜ私学助成金が増え続けているのか?

やはり天下りが大きな原因のように思われます。何年か前に文部科学省の職員の天下りが一斉に摘発されました。(前川喜平事務次官の頃です)あの時も文部科学省の役人私立大学や学校法人などの団体に天下りしていました。

要は私立大学に助成金を下すから退職後の面倒をみてネって感じの裏取引がされています。実際に文部科学省財務省OBが大学の教員になったり、事務員になったりする例は多いようです。(現在は禁止されていますが、いくらでも抜け道はあるようです)もちろん彼らは日本の最前線で働いてきた方々ですからその経験を学生に伝えるのは悪いことではありません。しかし助成金の交付と引き換えにそのようなポストを手にするのは許せません。そして財政難から今回こうして大学院生が被害を被ることになるのです。

教育にお金をかけない国家は間違いなく衰退します。また、自然科学に限らず学問を「役に立つ」とか「金になる」という短期的な目線で判断することもナンセンスです。そもそも100年後、200年後には今行っている研究のどの分野が活躍するかなんてことはわかりません。だからこそ、そこに投資をするのです。長々と書いて何が言いたかったかわからなくなりましたが、要は

 

政治家の皆さん!この状況をどうにかしてくれ!!

 

以上です。