アマチュア数学者の日記

とある大学で数学を学んでいます。専門は偏微分方程式です。高校野球、マラソン、カメラ、数学、etc...多趣味です。様々なことを書いていきます。

『エドワード・フレンケル 数学の大統一に挑む』

世間では数学者って変人とかヤバいやつというイメージがあると思います。まぁ大体間違ってないのですが、中には非常に洗練された文章を書く方や「イケメン」な数学者もいます。今日は「イケメン数学者」が書いた本について。

僕が高校生か浪人生だった頃、NHKでオックスフォード白熱教室という番組がありました。偶然見たときの講師がカリフォルニア大学バークレー校のエドワード・フレンケル氏でした。授業の内容も面白かったのですが何よりもイケメンなことイケメンなこと。そしてものすごく話すのが上手い。当時数学や物理が好きだったこともあり、それ以来毎週その番組を見ることになりました。

そしてその後、その番組の講義のまとめ+αの内容の本が出版されることになり、出版日当日に買いに行った本です。何よりも表紙がかっこいい。やや専門的な話もありますが、数学に詳しくない方でも読める本です。

 

前半で量子力学との関連について触れていたので、解析よりの内容の本なのかなと思って読んでいたのですが、中盤ではフェルマーの最終定理や双対群の話などもあり、それらが数理物理と密接に関連しあっていることがよくわかる内容でした。

数学の話もさることながら、旧ソ連の制度など歴史的な観点も書かれていて非常に勉強になる本です。筆者はユダヤ人を祖先に持つために、旧ソ連では国立大学に入ることができないなどの差別を受けていたそうです。そんな経緯もあり、「数式に著作権はない」、「数学は一部の人のものでなくみんなのものだ」という表現を文中で好んで使っています。

確かに他の学問では新たな発見があった場合には特許をとることもあり、発見者の権利として扱われることもあるようですが、数学に関しては証明を丸写ししても何もありません。実際に、大学のレポートなどでも何かの本を参考に証明を丸写ししても引用先を書く必要はありません。

当時浪人していた僕にとって大学に入るためのモチベーションになる本でした。大学に入って代数や解析を勉強した後に読んだ時にはまた違った観点から読むことができ何度読んでも面白い1冊です。